広島県のライター奈須礼子です。
今回は呉市安浦町の「安浦かき祭り」に行ってみました。広島は養殖カキが全国的にも有名です。360°のバーチャル体験で観光してみましょう。
野呂川河口から三津口湾に広がる浅瀬に立つ、カキ養殖の杭(くい)。昔ながらの養殖方法です。しかし、生産効率の良い筏(いかだ)式が主流になってからは徐々に少なくなり、今では全国的にも珍しくなりました。養殖カキ日本一を誇る広島県でも、安浦だけに唯一残る手法となりました。
それは、天然モノに近い、美味しいカキが育つから
その美味しさの秘密は、野呂山の肥沃な土に含まれる、豊富なミネラルを、野呂川の清流が三津口湾へ運ぶことで生まれます。海と川の境目、絶好の環境の中で、潮の干満を利用し、太陽と空気にさらされるカキは、身が引き締まります。厳しい状況に、カキは自分の身を守ろうと、栄養を身体に取り込んで逃がさない。だから美味しいと考えられています。
実はこれ、天然の岩カキが育つ時の環境に近い。杭打ち式のカキは天然物に味が近いと言われる理由はそこにあります。
しかし、浅瀬で育てるため、手間をかける割には収穫量が少ない。値段も筏式と殆ど変わらない。そこで杭打ち式を続ける養殖業者は減少していきました。「もっと、安浦のカキの美味しさを知ってもらい、全国に広げていきたい」、この一心で杭打ち式牡蠣養殖を続けているそうです。
「第10回安浦かき祭り」に行ってみました
カキの養殖で有名な広島県。1月~2月は様々な場所でカキ祭りが行われます。味は絶品!なのにお値段破格に安いのがお祭りのいいところ!
呉市安浦町のグリーンピアせとうちで2月26日、「第10回安浦かき祭り」が開催されました。主催は、安浦漁協青年部『若部海(わかぶかい)』(問い合わせ:金田水産)。
今年で10年目を迎えたお祭りです。1万個のカキが用意され、およそ3000人の人出で賑わいました。
昨年に続き今年もこだわったのは「無添加」。
カキの醍醐味を損なわずに食べてもらうため、出店するカキ料理、全て化学調味料や食品添加物を使用していません。
毎年一番人気なのは、いろりで焼いて食べる「焼きカキ」。炉端焼きコーナーを広々と設け、グループで家族で、賑わっていました。
長い長い列ができ、100人目が約20分で販売受付にたどり着ける、そんな混み具合いです。
焼きカキ完売の一報は、13時半でした。
近くのスタッフさんに伺うところによると、お祭りに用意したカキは、なんと1万個。
まず売切れたのが、炉端焼き用のカキやホタテなどの海産物。炉端焼き用剥き身。12時半だったそうです。そして「焼きカキ」が13時半に終了。開場は10時からの祭りでした。
このお祭りに行くなら、午前中から楽しまないと!
駐車場は1500台、参加費は無料です。